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【第59回】「閉じこもり」と「引きこもり」(2008年10月9日)

医師の意見書やケアプランで良くみる表現に「閉じこもりがちである」というのがあります。
例えば「デイサービスに行く以外は家に閉じこもりである(→だから外出の機会を増やす必要がある)」と言った具合。
私はその表現に違和感があります。
家にいることが好きな人もいるだろうになぁと思うのです。
もちろん外出の機会が少なくて、筋力が低下するといったようなことは予防しないといけないことは承知しているのですが。

さて今日介護認定審査会でみた医師の意見書。
そこには「週3回デイサービスに行く以外は自宅に引きこもっている」と書かれているのです。
えーっ??そういうのって「引きこもり」って言う?
若者が学校にも仕事にも行かなくて家から一歩もでないというのを「引きこもり」っていうのは判る。
でも、高齢者がデイサービスに行かない日に自宅にいるのは「引きこもり」ではないのでは?
それはいけないことですか?

私なんて、人ごみが苦手で、喧騒が嫌いで、家でおいしいお茶を飲みながら本を読むのが至福のひととき。
きっと30年後もそうなんだけど、そんな私は主治医やケアマネに「自宅に引きこもりがち」って書かれちゃうのかなぁ?
私は積極的に家にいることを選択してるんですけど…と言いたくなるだろうなぁ。

介護保険がらみで「引きこもり」という表現をみたのは2度目。
「閉じこもり」に代わって使われ始めてるのかも知れません。「閉じこもり」よりなおさら違和感あり!

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