「社会福祉士たにこが行く」第51回〜

【第55回】本人のため?(2008年9月17日)

地域ケア会議に出席しました。
認知症により地域の方とのトラブルも増えているにもかかわらず、家族の理解が得られないというケースについての話し合いでした。

話し合いの中でひんぱんにでてくるフレーズが「本人のためにも○○の方が良いのでは…」
というものでした。でも、その会議には本人さんはおられません。
では、その「本人のためにも」という言葉の根拠はどこにあるのでしょう?
「近所の人が困らない状況」を作るための解決策が先にあり、その理由付けとして「本人のために」と言っているように思います。
本人はもしかしたら今の状況が一番だと思っておられるかもしれません。
「○○」なんて絶対イヤと思っているかもしれません。
近頃は認知症の方も語り始めています。「全く何もわかっていない人」ではありません。
本人の声に耳を傾ければ、きっと自分なりの思いがあることでしょう。

「○○」という方法を否定したいわけではありません。
近所の方々にガマンしてくれと言いたいわけでもありません。ただ、本人がいないところで、他人が集まって「本人のためにも○○の方が良い」と話し合い、本人の気持ちを確認することなくそれが正しい考えのようにまかりとおっていくことの恐ろしさを感じているのです。
「本人のため」とう言葉に惑わされずに、本当に一人ひとりが納得のいく生活を地域で築いていくためにはどうすればよいのかを考えて行きたいと思います。

【第56回】家族がいることが前提の制度(2008年9月22日)については、こちらへ。

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