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【第22回】ほおづえつく受講生・あぐらをかく受講生(2008年6月19日)

久々の講師業。受講生は20人くらいです。男女半々くらいかな。年齢もさまざまです。
将来ヘルパーを目指す人たちです。

さて一番後ろに座っている若い男性が目に付きました。
私が話し始めた直後から両肘でほおづえをついているのです。
うーん、ほっておくべきか…どうしようか…悩みましたが「ひとの話を聞くときに頬杖をつくのは失礼ですよ」
と声をかけました。彼が今後、社会人として、礼儀を知らないという評価を受けるかもしれないから彼のためを思って注意した…というよりも、将来ヘルパーとして現場にでた時に、そのくらいの気遣いやマナーがわからないようでは利用者さんやご家族に不快な思いをさせてしまうから…というのが注意した理由です。
本当はそんなことは家庭でとか学校で注意されるべきことだと思うのですが。
私にそう言われた彼、もしかして逆ギレするかな?とも思っていたのですが、意外と素直に、それから最後まで頬杖はつかずに話を聞いてくれました。
もしかして、今まで誰にもそんなこと言われなかったのかな?
そもそも頬杖が相手に対して失礼という認識がなかったのかも知れません。

そうかと思うと、後ろに座っている若い女性。
彼女は、靴も靴下も脱いでハダシになり、椅子の上であぐらをかいて私の話を聞いています。
スカートです。丸見えです。
休憩時間にその彼女に「その姿勢は人の話を聞く姿勢ではない。失礼である」と注意を促しました。
講師である私に敬意を払うべきである…ということではなくて、
前で話している相手(講師)がどう感じるかという想像力の問題です。
この彼女もまた、すねることなく、最後まであぐらはかかずに聞いてくれました。
言えばわかる素直さなのか、はたまた反抗するのが面倒なのか…。

将来のヘルパーのタマゴ達、介護技術や理論だけではなく、社会人としての気遣いやマナーをまず身につける必要があります。
本来なら、それは身につけた上で、受講してほしいものですが、現状を見ると、「養成講座」がその役割を担わざるを得ないですね。
そういえば、介護の専門学校の講師をしている人が「まず、学生自身の生活習慣を指導することから始めないといけない」って言ってたな…。

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