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【第19回】「決める」って難しい(2008年6月13日)

私が後見人となっている方と一緒に施設見学に行きました。
今は入院中なのですが、退院後の住まいを選ぶために、候補施設の一つを見に行ったのです。
施設見学は慣れているはずなんですが、今日はいつもと何かが違います。
そう、今日は「後見人」の立場なのです。
よく考えたら「後見人」の立場での施設見学は初めてです。

「私」が「施設見学」をしているのですが、立場によって気持ちが違うものだなあと実感しました。
これまでの「後見人ではない」例えば「ケアマネジャー」の立場でご本人と見学した場合は、あくまでも最終決定するのはご本人です。
私の役割は「ご自分で決めていただくこと」のお手伝いです。
そしてその「ご自分が決めたこと」がよりスムーズにいくように調整するのが私の役目でした。
もちろん「後見人」の立場でもそれは同じなのですが、でもその「自分で決めること」の判断能力がないから後見人がついているわけですから、私が決断しないといけません。
となると「もし大事なことを確認し忘れてたらどうしよう」とか「何か重大なことを聞きそびれて契約しちゃったらどうしよう」などという不安がでてきたのです。
「決める」というのは難しいことなのに、もしかしたら私はこれまで、「自己決定」という原則を盾に、「決める」ことに付随する責任と不安の大きさに、寄り添えてなかったのかもしれません。

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