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【第7回】サービス担当者会議(2008年5月10日)

今日は、利用者さんのお宅でサービス担当者会議を行ないました。
私はこの「サービス担当者会議」という言葉があまり好きではないので、ご本人さんやご家族の方には「ご利用いただいているサービスの担当の方々と一緒に顔を合わせてお話し合いをしたいと思うのですが…」などとご説明しています。

今日は、その方のご自宅で、ご本人、配偶者、娘、ヘルパー、通所リハビリのPT、訪問リハビリのPT、福祉用具専門相談員、そしてケアマネの私が集まりました。
大勢が自宅に来ることになるのでご負担かな?と思っていたのですが、初めにご相談した時にご家族が「え?そんなことができるの?ぜひ!」
という反応だったので取り組みやすかったです。
サービス担当者会議の大変な点は、皆さんのスケジュールを調整することなのですが、なんとか全職種が集まることができました。

ご本人さんの自己紹介から始まったサービス担当者会議。
通所リハのPTさんは初めて自宅での様子をご覧になりました。
また訪問リハのPTさんと通所リハのPTさんが会ったのも初めてでした。
リハビリの方向性の統一ができたと思います。
入浴介助をしているヘルパーさんも、今日改めて介助方法や注意事項を確認することができました。
用具についても、滑り止めマットのことやベッドの介助バーのことを確認することができました。
開催前に主治医の所に行ってご病状についても確認したので、そのことも皆さんに報告しました。
何よりも、ご本人やご家族の、日頃なかなか言えないことや少し心にひっかっていたことを、みんなが同時にお聞きすることができたのは何よりの収穫だったと思います。
ご家族が「通所リハのデイに行ってPTさんに相談するのと違って、今日は自分の家だから、安心していろんなことが言えた」とおっしゃいました。
ご本人さんも「今日は私のために皆さん集まってくれてありがとう」と言ってくださって、私はホッとしました。

実はこの方は退院時に医師から「自宅での入浴は無理」と言われた方です。
ご家族は泣きました。私は「なぜ自宅の風呂場を見もせずに無理と断言するのか」と憤りを感じました。
そして「無理ではない」と判断しました。
住宅改修、用具、ヘルパー、リハビリ、そしてご本人の気持ちとご家族のサポートで、もちろん今は自宅で入浴されています。
それどころか「(趣味のために)カメラを買いに行きたい」とか(これは実現しました)、「○○に行きたい」とおっしゃいます(これは次の目標!今日みんなで確認しました)。

「サービス担当者会議」は開催しないとケアマネの報酬が減算されます。
でも「減算されないために」開催するのではなく、その方のこれからの生活にプラスになる何かを得るために必要に応じて開催していきたいと改めて感じました。

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