親ケア奮闘記Part5【慟哭編】

【慟哭編・第7回】温泉へ行こう。 その6

そりゃ、そうやわ。

両親が寝起きしやすいようにベッドがあり、なおかつ2人だけにして何か問題が出ないようにと、8畳ほどの洋室と和室が1つになった「和洋室」という部屋を予約していました。
入口の近くにトイレとクローゼットがあり、室内廊下を挟んだ向かいが和室、その奥の陰になったところに洋室といった作りです。

部屋に入って洋室を覗くと、娘の言う通りに両親がベッドで寝ていました。
一瞬、2人して体調でも悪くなったのかと心配しましたが、いつもと変わらぬ父のいびきを聞く限り、父のほうは異常無さそうです。
一方、母はどうかというと、こちらも穏やかな顔で寝息を立てています。

昼寝をしすぎて、夜に寝られないと困るとも思いましたが、前日のTクリニックでのやりとりなど、母なりに神経をすり減らしていたのかもしれません。
もうしばらく寝かせたままにしておくことにして、私と妻、娘の3人はそっと部屋を後にしました。

「なんか、これまでにいろんなことが起きたから、ちょっとイレギュラーなことがあると焦っちゃうんだよなぁ……」と愚痴る私に、「そりゃ、そうやわ。まぁ、なんにもなくて良かったやん」と返す妻。
そして「次、どこに遊びに行く?」と尋ねる娘。

その後、1時間ほどゲームコーナーで遊んだり、売店をウロウロしたりして時間を潰し、再び部屋に戻ったときには、両親とも起きてお茶を飲んでいました。

また、一緒に温泉に来たいなぁ。

「1時間ぐらい前に戻ってきてノックしたけど、返事がなかったから心配したよ」と話すと、「最近、すぐに寝ちゃうから困る」と返す母。
「母さんが寝ているのを見たら、ワシも眠たくなったがや」と続ける父。

「まぁ、どこかが悪いんじゃなければいいんだけど」などと言いながら、夕食までの時間をどう過ごすか相談た結果、一番のお楽しみである温泉に入ることになりました。

私と父、母と妻&娘の2組に別れ、大浴場へ。
ヨロヨロしながら服を脱ぐ父をサポートして、服を脱がせたり、背中を流したり、湯船への出入りを手伝ったりと、親孝行の真似事のようなことをしているうちに、あっという間に1時間近くが経過していました。

女湯から上がってきた母は、昨日処置を受けた巻き爪が痛むのか、足を引きずっています。
患部をお湯にさらすわけにいかないため、ビニール袋で足をガードしたうえで、シャワーを浴びるだけになってしまい、とても残念がっていました。

「また、このメンバー全員で、一緒に温泉に来たいなぁ。
今度は、足の調子の良いときに」と苦笑する母。

残念ながら、その約束は果たせずに終わってしまいました。

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