親ケア奮闘記Part3【迷走編】

【迷走編・第8回】父の入院。 その1

今日は採血と尿検査をします。

○○クリニックを出て、○○病院へと向かう車内。
父は疲れ切った様子で、目を閉じたままです。

○○病院に到着したものの、駐車場は閉まっており、
病院前のパーキングメーターを利用することに。
いずれにせよ、この病院の駐車場は出入り口が狭いうえに、自動車と自動車の間のスペースが異常に狭く、実家に帰ったときだけ運転する私にとっては使いこなせない感じのものでした。

父に肩を貸しながら、時間外出入口から病院に入り、受付に向かったものの無人。
呼び出し用のベルを鳴らしても、誰も出てきません。
仕方なしに入院患者用の病棟まで足を運び、ナースステーションにいた夜勤の看護師に事情を説明しました。

看護師が何カ所かに内線電話をかけてしばらくすると、40代ぐらいの医師と看護師が現れました。

「あなたが横井さんですね?」
「はい」
「○○クリニックの○○先生から話は聞いています。とりあえず診察室にどうぞ」

診察室のベッドに父を寝かした医師は、父の脈を測ったり、胸をはだけさせて聴診器をあてたりと、一通りの診察をした後、私の方を向いて言いました。

「お父さん、今日はいつ頃、何を食べました?」
「朝食はわからないのですが、お昼は私と一緒にハンバーグ定食を食べました。
 半分以上残していましたが」
「お昼ということは、7時間ぐらい前ですね?」
「えぇ」
「とりあえず、今日は採血と尿検査をします」
「はい」
私としては、頷くしかありません。

こちらで泊まってもらいますから。

医師は、看護師に向かってテキパキと指示を出し、ほどなく採血と尿の採取が終わりました。

「では、今日はお父さんには、こちらで泊まってもらいますから」
「え?」
「かなり衰弱しておられるようですし、脱水症状が見られるので、とりあえず一晩こちらで休んでいただいて、 明日のアサイチに内視鏡検査を受けてもらうということで」
「入院の用意とか、何も持ってきていないんですが」
「お父さんの体力の回復状態にもよりますが、
 2~3日は入院してもらったほうが良いでしょうね」
「はぁ……」
「どちらにお住まいですか?」
「○○町です」
「それなら、尿検査の結果が出るまで少しかかりますから、その間にお父さんの着替えを取ってきてもらえれば」
「はぁ……」
「この建物の3階が内科病棟になっていて、そこにベッドの空きがあるので、お父さんはそちらに連れていきますね」
「はぁ……」
父の様子をチラッと見ると、観念したかのように目を閉じています。

こうして、父は急に入院することになってしまいました。
検査だけのつもりだった私としては、少し釈然としない部分もあったのですが、無理に父を家に連れて帰って、さらに具合が悪くなったときのことを思うと、同意せざるをえません。

病院を出ると、傘など役に立たない、叩きつけるような大雨。
運転席に座った私は、全身ビショビショです。
規定の60分を超えたパーキングメーターは、赤いランプを灯していました。
「もっとこまめにコインを入れに来ないといけないなぁ」
そんなどうでも良いことを独りごちた私は、実家に向けて車を走らせました。

【迷走編・第9回】父の入院。 その2については、こちらへ。

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