親ケア奮闘記Part2【闘病編】

【闘病編・第22回】独りになった父。 その9

なんでもやるがや。

町役場から実家に帰った私は、父に尋ねました。
「父さん、他人が家に来て掃除したりするのはイヤか?」
「当たり前だがや。孝ちゃんにやってほしいがや」
「……少しぐらい、自分でやろうとは思わないの?」
「もちろん、なんでもやるがや。任せてほしいがや」。
独り暮らし
私は一抹の不安を抱きながらも、父のをどうにか維持させるために重要だと思われることをリストアップし、それぞれどうやって対処するかを書いていきました。

●食事
・栄養のバランス的な問題はあるものの、当面はレトルト食品中心でしのぐ。
・常時、2週間分ぐらいのレトルト食品や、インスタントみそ汁などを実家にストック。
・電子レンジと電気ポットの使い方について簡単なメモ形式にまとめ、機器の横に貼っておく。
・お茶については、ペットボトルで購入したもののみ。

●食器洗い
・衛生を考えると、どうにか父にやらせたい。
・食事で使う食器の数を減らして、できるだけ手間を減らせるように。

●風呂
・ボタン一つでお湯が出るタイプなので、入浴については当面問題なし。
・使わないときにはガスを止めることを念押しする。

●掃除
・これは父に言うだけ無駄なので、週末の帰省時に固めてやる。
・ただし最低限、ゴミはゴミ箱に捨てることだけはやらせる。

●洗濯
・こちらも父に言うだけ無駄なので、週末の帰省時に固めてやる。
・ただし最低限、脱いだものを洗濯機に入れることだけはやらせる。

●防犯・戸締まり
・自宅への出入りは玄関のみとして、勝手口などはカギをかけたままにする。
・2階についても週末以外は雨戸を締めっぱなしに。
・できる限り、父が外出しなくて良いように、必要なものは週末に買いだめしておく。
・寝る前に、玄関の戸締まりを確認させる。

出費の悩み。

ようやく書き上がった紙を見せようと、近くに座っていたはずの父を目で探すと、リビングのソファーに座って、テレビゲームに没頭していました。

これは以前、指先や頭を使うことで、少しでもボケ防止になればと私がプレゼントしたもので、父はそのなかでも囲碁ゲームが大のお気に入り。
いつも対戦相手となるキャラを一番弱いレベルにして、何回もこてんぱんに負かすという、あまり感心しない楽しみ方を好んでいました。

「父さん」
「しーっ! 今、良いところだがね」
「俺、また出かけなきゃいけないんだから。ゲームなんて今やらなくてもいいだろ」
「いらんこと言うと、負けてまうがね」
「だから、ゲームを止めろって」
「なんでも頑張るから、続けさせてくれ」

それ以上言い争うのがバカらしくなった私は、父の昼食をテーブルに用意してから家電量販店に行き、なるべくボタンや文字が大きくて、なおかつ操作が簡単な家庭用Faxを購入しました。

そもそもメモをとるのを面倒くさがるうえに、せっかく書いたメモを無くすことの多い父を相手にするわけですから、重要なことは私がわかりやすい文書にまとめ、Faxしたほうが確実だと考えたわけです。

また、ボタン一つで、あらかじめ登録した先に電話をかける機能もあるので、入院中の母や、私の自宅、私の携帯を登録しておいて、定期的に連絡させることも可能なはず。
何らかの緊急時にも、役に立つのではないかと思いました。

夕食の弁当などを買って実家に戻った頃には、15時過ぎ。
テーブルにあった昼食は食べ散らかされていて、父は先ほどと同じ姿勢でまだゲームをしていました。

毎週、父と向き合って暮らすことになる以上、このぐらいのことで怒るまいと自分に言い聞かせながら、今度はNTTに連絡。
頻繁に帰省するとなると、仕事を持ち帰ってやらなければいけない場面も出てくるはずなので、ADSLの工事を依頼することにしました。

「パソコンとかも買わないといけないなぁ……」
これまでと、そしてこれから必要となる出費を考えると、頭が痛くなってきます。

【闘病編・第23回】独りになった父。 その10については、こちらへ。

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