「笑い」と「老いの知恵」が散りばめられた一冊
人生は70代で決まる
綾小路 きみまろ (著)
内容
52歳でブレイクし、中高年をネタに毒を吐いてきた漫談家・綾小路きみまろ。そんな彼自身も70歳代に突入し、我が身の老いを感じることも増えてきたという。できないことが増えるなか、それを「笑い」に昇華させようと奮闘する日々。笑いのなかに「老いの知恵」が散りばめられている。
書評
本書の筆者は、漫談家・綾小路きみまろ。52歳でブレイクを果たし、現在はすでに70代となっている。そんな彼は「人生は70代が勝負だ」というのだ。元気に過ごせるラストチャンスであり、この10年を満足に生きられれば、死ぬ瞬間に「良い人生だった」と思えるという。
「70代からはこれまで積んできた徳がものをいいはじめ、ただ仕事ばかりしていても徳を積んだことにはならない」と。そして「人生において遅すぎることは何ひとつない」と強く語る。本書では70代に突入した綾小路きみまろ自身が「70で人生終わりではない。70代が人生でいかに大切か」をさまざまな形で語ってくれている。
70代になると、毎日想定外のことに出くわすが、それを「こんなはずじゃなかった」ではなく「毎日が新しい発見ばかりだ」と考えることが大切だという。未知との遭遇の毎日は、考えようによってはとてもエキサイティングと言えるだろう。きみまろ自身、できないことが増える毎日に孤軍奮闘し、忙しくて寝る時間もないほどらしい(笑)。
本書では、「人生は楽しんだもの勝ち、笑ったもの勝ち」と語る綾小路きみまろが、輝ける70代への案内役を買って出てくれている。ぜひご一読あれ。