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介護の本書評「review-kaigo」

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第408回 そんな親、捨てていいよ。~毒親サバイバーの脱出記録~

毒親の捨て方指南、ここにあり。

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

そんな親、捨てていいよ。~毒親サバイバーの脱出記録~
尾添 椿 (著)

内容

親は死ぬまで親だ、そう思うが実際はそうではない。親が子に対してさまざまな形で多種多様な危害を加えている例は数多い。そうした親は「毒親」と呼ばれている。この毒親から逃れる方法は実際に法律などで認められ守られる形で存在する。本書では、毒親から逃げ出すことに成功した毒親サバイバーの成功例を紹介している。

書評

本書では、さまざまなタイプの「毒親」が紹介され、そこからいかにして逃れたか、そして子どもたちは家族の何が「毒」だったと感じたのかがマンガで紹介されている。親が子に対して暴力を振るうような単純な「毒親」だけではなく、過剰な押しつけや監視、暴言や被害妄想など、精神的に追い詰めるような「毒親」の存在も描かれている。

人間は知的好奇心が強く、満足する現状を維持するために考え続けることができる生きものだ。自分の未来を想像して、どう生きるかを決断するのは自分自身と筆者は語る。幸福を得るための人生なのに、親や家族が負担になるのならば切り捨ててもよいと筆者は訴える。親に恵まれていなくても、自分自身の人生は、誰のものでもない自分のものなのだから。

筆者は、本書が毒親に悩む人に少しでも勇気を与えることを願っている。

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