認知症になっても共倒れしない!
自分と家族の認知症の介護と手続き 名医が教える最善の進め方Q&A大全
遠藤英俊 (著)
内容
認知症の専門家のもとには「認知症を発症すると、どんな経過を辿るのだろう?」「介護の費用や期間はどのぐらいなのだろう?」「認知症になった人にどのように接すれば良いのだろう?」といった質問が多く届くという。本書では、何かと難しいと感じがちな認知症に関する情報を116の一問一答形式で解説している。
書評
「認知症だけにはなりたくない」という人は多いだろう。認知症にはそんなネガティブなイメージが根強くあるのが事実だ。実際に認知症の診断を受けた本人や家族は、大きなショックを受けることになる。
超高齢化社会を迎えた日本では、認知症患者が右肩上がりで増え続けている。65歳以上の5人に1人が認知症になるとも言われている。つまり認知症は他人ごとではなく、誰でも発症しうる当たり前の病気になりつつあると言えるのだ。
だが、悲観的になる必要はないと筆者。認知症の医療や介護サービスは、日進月歩で進歩・発展しているのだ。認知症になると、本人も家族も悲しい気持ちになることは間違いないが、適切に医療的な対応をしたり介護環境を整えることで、多くの困りごとや困難は解決に向かっていくだろう。
「認知症は不幸になる病気」ではない。認知症は発症しないように「予防できる病気」であると同時に、発症しても大丈夫なように「備えられる病気」でもあるのだ。