介護の本書評「review-kaigo」 第201回〜

第279回「介護の事故・トラブルを防ぐ70のポイント」

これからの介護はリスクマネジメントがカギ

[新版]介護の事故・トラブルを防ぐ70のポイント (利用者と職員を守るリスクマネジメント)

[新版]介護の事故・トラブルを防ぐ70のポイント (利用者と職員を守るリスクマネジメント)田中 元
自由国民社 2018-03-02


内容


介護サービスを提供する場面では、実に多くの事故やトラブルがつきまとうのは事実。リスやトラブルの軽減抜けた取り組みは浸透しつつあるが、事故やトラブルが生じやすい状況は強まりつつある。本書は事故やトラブルを防止するために、「利用者理解」に向けた意識向上をサポートする。

書評

近年、介護現場のリーダーにとって、稼働率の低下などに直結する事故やトラブルは深刻な課題となっている。所属する法人などの経営層からも「リスク低減」を命じられる事業所も増えているという。

現在は、リスクを低減するノウハウは徐々に浸透しつつあるが、介護現場にはそれを超える大きな「環境変化」が起きている。その結果、事故やトラブルが生じやすい状況が強まりつつある。

先述の環境変化とは、サービスの利用者が全体的に高齢化し、運動機能や認知機能の衰えが加速している点。加えて、状態が不安定な人も増えている。そうした状況に対応するには、現場の人員を手厚くする必要があるのだが、介護業界の人材不足は増すばかりだ。国も対策を講じているが、その対策自体が事故やトラブルのリスクを高めてしまっているという一時的な矛盾も生じている。

こうした環境変化の中で、介護の事故やトラブルを防いで行くにはどうするべきか。筆者が唱えるのは「利用者の不安や状況に心を寄せる」ということ。事故やトラブルを防ぐには、利用者を管理するのではなく、理解することで未然に防ぐ方法が最も有効というのだ。

しかし、人員不足などによって現場の視野が狭くなっては利用者理解は進まない。組織全体で「利用者理解に向けた意識の向上」が図られなければならないのだ。新たに改定された介護報酬・基準改定にも対応した一冊として、現場で活用されることを筆者は願っている。

第280回「認知症の取扱説明書」については、こちらへ。

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