介護の本書評「review-kaigo」 第201回〜

第269回「老人の取扱説明書」

老いた親の行動に諦めなくて済む!

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老人の取扱説明書 (SB新書)平松 類


内容


高齢者の困った行動というと、すぐに認知症や頑固さを原因としたくなるところ。だが実際は違い、老化による身体の変化が原因だという。本書では、認知症や老人の心理に留まらず、身体の細部まで踏み込んで、この「老化の正体」を解き明かす。

書評

老人はキレやすく、頑固で、意味不明な行動をする、時々明確な意地悪をしてくることもある……高齢者に対して、そんなイメージを持っている人は少なくないのではないだろうか。そして、高齢者がそうなる原因としては「認知症でボケてきた」、「性格が歪んだ」、「若者や社会に対してひがんでいる」などと考えているのではないだろうか。だが、これらは高齢者への偏見だ、と筆者。こういったことが関連することはあるが、実態は大きく違うというのだ。

高齢者の理解しがたい行動というのは、ボケや性格の変化ではなく、老化による肉体の変化によるものだというのだ。そして、この真実を知ることで、解決方法はもちろんのこと、どう予防するかも医学的に説明をすることができるというのだ。にもかかわらず、多くの人がボケや性格の変化のせいにしてしまうことで対応を間違え、問題をこじらせているという。老化による肉体の変化そのものや、その対処法としてできる手軽な方法を医学的根拠に基づいてわかりやすく解説している。これらを知ることで、イライラせずに冷静に対応できるし、高齢者本人も卑屈になる機会が確実に減るだろう。

筆者は、眼科医として10万人以上の高齢者と向き合ってきた経験を持つ。そうした経験を踏まえ、本書は3つのタイプの人に向けて書いているという。ひとつ目は高齢者を家族に持つ人。ふたつ目は、将来高齢になることに不安を抱えている人や高齢者自身。みっつめは、高齢者と関わる職業の人。本書はこうした人が読むと良いだろう。

第270回「親と心を通わせて 介護ストレスを解消する方法」については、こちらへ。

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