介護の本書評「review-kaigo」 第201回〜

第211回「親孝行プレイ」

新しい親孝行をみうらじゅん的に考える。

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親孝行プレイ (角川文庫)みうら じゅん


内容


現代社会における「親孝行」はちょっとしたブームや社会現象になっている。しかし、親孝行をしたいという安易な想いが、親孝行の挫折、家族の断絶などに発展しているケースもあるという。そこで、みうらじゅんが提唱する「親孝行とはプレイである」という仮説をみうらじゅん自身が実際にやっている親孝行を紹介する。

書評

親孝行は、家長が存在し、子どもは生まれた家に育ち、男ならば嫁をもらい、女ならばその家に嫁ぎ、親や義理の親と同居し、その生涯をお互いに見守っていた時代であれば、昔ながらの「親孝行」は存在しただろう。

しかし、核家族が進む現在では、親と子が同居することすら珍しい時代となっている。交流があるとすれば、盆と正月の帰省ぐらい、という人がほとんどである。現代社会における親孝行の障害は、そこから現れているというのだ。つまり、現代社会に適合した「親孝行」がいまだ開発されていないというのだ。生活様式が変化した時点で親孝行の新しいスタイルを模索していれば、今日のような親孝行多難の時代を迎えなくても良かった、時代錯誤の親孝行が生む悲劇だ、と、みうらじゅんは語っている。

そして、みうらじゅんが提唱するのが「親孝行はプレイである」というスタイル。これまでは親孝行にくじけ、破れ、去って行った若者は、「親なのに」「子なのに」「親子なのに」という命題をぬぐい去ることはできなかった。それを「親だからこそ」「子だからこそ」「親子だからこそ」と考え、誰よりも気を遣い、サービス精神を発揮し、誰よりも接待感覚を持つ、そういった親を喜ばせるという行為は「心の問題」ではなく、「実際にどう行動するか」の『プレイ』の一環であるというのだ。

本書を通じて、心に行動が伴うのではなく、行動のあとに心が伴うのが、現代の親孝行だ、と、みうらじゅんは身をもって伝えたいのだ。

第212回「親の介護が必要になったときにやるべきこと」については、こちらへ。

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