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介護の本書評「review-kaigo」

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第154回 腰を痛めずラクにできる介護術

する側にもされる側にもやさしい介護の本

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もう限界!!腰を痛めずラクにできる介護術
下 正宗

内容

家族を寝たきりにさせない介助の仕方と、介助者の身体の負担を軽くする介助術がわかりやすいイラスト付きで記された一冊。他にも寝たきりを防ぐ介護の基本や食事や入浴の介助法、排泄や体位変換まで、介護の現場で出会うさまざまな動作について解説されている。

書評

介護は生きていくためにする、すべての日常生活動作を援助する行為だ。食事をする、排泄をする、清潔を保つ、それらの行為を行うために移動することを援助することも介護なのだ。また、介護される側がこれらのことをスムーズにできるようにするトレーニングがリハビリテーションだ。

介護とリハビリテーションは、介護を受ける人々生きていくための機能回復だけではなく、一人の人間として生きていくための回復でもある。だからこそ、介護する側もさまざまな援助を得ながら、生き生きと介護できるようにしなければならない、と筆者は語っている。

介護の基本は介護する人が自分の身体を使って、援助をすることである。人間の身体は丈夫にできているが、一方でちょっとした外力で傷つく面もある。本書はその仕組みについてイラストを使い、わかりやすく説明してくれている。これを読めば自分の身体を守ることができる。

介護は一人で解決できることではない。介護は家族の責任という状況はなかなか改善されていない。それでも介護を受けなければならない人はすぐそこにいる。家族、地域、そして介護保険に関連した多くのスタッフと協力し、相談しながら、無理のない介護を続けていくことが、終わりが見えない介護続ける秘訣なのかもしれない。

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