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介護の本書評「review-kaigo」

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第153回 介護1年生

『介護の入口』がマンガでわかる!

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介護1年生
長瀬教子

内容

「要介護になっても一人で暮らせるのか」「最初に相談すべき窓口は?」「ホームヘルパーにはどんなことを頼めるの?」など、寝たきりや認証になったらどんなサービスをいくらで受けられるのか。本書ではそんな疑問について、わかりやすくマンガを交えて解説されている。

書評

人は誰もが年を取り、やがては他人の力を借りなければならなくなるものだ。だが、そう思っていても介護は突然やってくる。親や連れ合いが病気で倒れたりケガをしたら、まず何からやれば良いのか、いくら掛かるのか、国や民間の施設や設備はどの程度助けてくれるのか、不安ばかりが先立ってしまうのも無理はない。誰もがそれだけ介護に関する知識がないのだから。そんな不安を払拭する方法はひとつ。自分ひとりで抱え込まずにできるだけ周囲を頼ること。そうすればきっと道は開ける、と筆者は語る。

自分が介護される側になった時、私たちは何を望むのだろうか。おそらく、「自分のことは自分で決めたい」と考えるだろう、と筆者。だが、介護状態になると、そんな「人として基本的なこと」が難しくなってくる。だからこそ、介護する側は介護される側の立場に立って「どんなふうに生きたいのか」に耳を傾けるべきだという。すべてはそこから始まる、と。

正しい知識を持って、介護保険を上手に活用し、周囲の人々の力を借りれば、多くの問題が解決する。本書を手に取った人も介護を前向きに捉え、しなやかに乗り越えていって欲しいというのが筆者の願いなのだ。

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