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介護の本書評「review-kaigo」

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第139回 60歳からの幸せの条件

自分らしい「生涯現役」の貫き方、あります。

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なぜか誰も教えない60歳からの幸せの条件
石川由紀

内容

セカンドライフにおいて、どうすれば社会に対しても自分自身に対しても、これまで以上に誇りを持って生きていけるのだろうか。本書には、15年に渡って、単身シニアの人々を応援する活動を続けながら、切実な悩みの解決策を編みだしてきた筆者が語る84の実践例が収められている。

書評

セカンドライフを誇り高く生きていくためには、単身生活者の日常行動と生活術、思考性を参考にするのが最適だと筆者は語る。なぜなら、これらの人々は日々責任と義務を一人で背負い、常に自立と自律を意識し、その結果としての自由を得ているからだという。

本書では、筆者が15年の活動で得た、生活の知恵や体験した事例、筆者なりの「明るいシニア道」が凝縮されて収められている。年齢を重ねるとともに各自が持つ経済的、精神的、肉体的な環境や状況の格差は大きくなる。さらには、高齢だからこそ、の共通する問題も多々ある。自分が高齢者だと考えるだけで憂鬱になるという人はもちろん、何となく明日の自分が心配だという人にも、本書の知恵は役立つはず、と筆者は語っている。

これからの高齢化社会を生き抜いていくために、60歳以上の人は以下の言葉を胸に刻んでおくと良いらしい。「カネ」がなくても「身体」が丈夫なら乗り切れる。「身体」が弱っても「気力」があれば乗り切れる。「気力」が弱っても「情報」があれば乗り切れる。

核家族化が進んだ現代社会において、高齢者は大切な消費顧客なのだ。平均寿命世界最長を誇る日本の高齢者は、その長寿を遠慮なく謳歌しながら全うできる時代に生きているのだから。

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