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介護の本書評「review-kaigo」

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第116回 認知症ケア こんなときどうする?

その対応や声かけ、大丈夫?

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認知症介護こんな時どうする?―困った時にさっとひく認知症ケア事典
伊苅 弘之

内容

認知症患者と接する時、介護職にある人でも戸惑いや迷い、不安を感じることが少なくないという。まさしく、介護職にある人々も一人ひとりが日々試行錯誤を続けているのだ。本書は介護職が、医療の基本的な知識を念頭に置くことで認知症患者の思いや心をより深く理解し、より良い介護を目指すべく生まれた。もちろん介護の仕事に携わっていなくても、その家族でも応用できることがたくさん記されている。

書評

認知症の介護に100%このやり方がよい、という方法はまだ確立されていないのが現状である。ただ、言えることは認知症患者の心に寄り添い、その世界を十二分に理解しながらやさしく丁寧なケアを心がけることが良い介護ケアにつながると言うことである。

本書では、介護現場のよくある事例を取り上げ、その適切な対応策や望ましい声かけを掲載している。「物忘れ」「食事」「排せつ」「拒否」などシーン別に事例が整理されており、求める内容を見つけやすいのも特徴。また、それぞれの事例においても「NG対応」と「Good対応」の両方っを同時に見ることができる紙面構成になって解説されているため、非常に理解しやすい。また声かけ以外にも、認知症ケアのポイントや家族へのケア、介護者の自己管理など、「より良い介護をする」ためのアドバイスが、小さなハンドブックにしっかりと収録されている。

また、ポケットに入る大きさもうれしい。知りたい時にサッと取り出してすぐに見られる。そんな気軽さと利便性も追求されている。

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