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介護の本書評「review-kaigo」

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第78回 力愛不二

介護に必要なものは“愛”と“力”だ。

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力愛不二(りきあいふに)―介護に必要なもの、それは愛と力
青山 幸広

内容

23歳で介護福祉士となり、父親の看取り、介護の奥深さを知るも、現実と理想のギャップに悩まされる日々を過ごした筆者。そんな中で日本全国の介護施設を見て歩き、ボランティアとして働いた経験をもとに現在はフリーの介護アドバイザーをしている。本書では人生の中で出会った、筆者に影響を与えた人々との出会いが描かれている。

書評

武道の神髄である『力愛不二』という言葉は、筆者がいじめに遭い、強い身体を作ろうと通った少林寺拳法を習った時に学んだという。

本書では筆者の人生の中で遭遇した、たくさんの人との出会いが描かれている。筆者は本書に掲載されている人数以上にたくさんの人と出会っている。出会った時には“好きな人”“嫌いな人”がそれぞれたくさんいたという。でも今は「みんな同じなんだなぁ」と思えるというからも、筆者のおおらかな性格がうかがい知れる。楽しい人と出会うには、やはりその人自身が楽しい人間でなければ無理だと思う。

また、たくさんの人に支えられて生きてきたという筆者は、「生きていること自体が素晴らしい」と教えてくれた仲間に出会えたことを幸せに感じているという。知人から誘われた青森県の老人保健施設開設時には、施設でも普段通りの生活ができる介護を目指して試行錯誤しながら3年間活動したが、ここでも多くのことを学び、得ることができた。これからは本を出版し、いろいろな施設で現場の職員と頭を悩ませながら現場を良くしていきたいという。

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