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介護の本書評「review-kaigo」

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第66回 こころが若返る脳トレ

若いはずの脳を十分に活用させる方法がここにある!

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こころが若返る脳トレ―ダイバージェント・シンキング型記憶力・注意力・計画力トレーニング
吉川 武彦 小貫 榮一

内容

「脳トレ」とは、「脳をいかにトレーニングによって若返らせるか」ではなく、「こころが年を取ってきたために、十分に活用されていない若いはずの脳をいかに活用するか」だという。そんな脳を十分に活用させるトレーニング方法がたくさん掲載されている。

書評

「脳トレ=単なる頭の体操」ではない。「脳トレ」とは、若いはずの脳を十分に活用することだという。大切なことは5歳若返るには5年前の出来事を、10歳若返るには10年前の出来事をきちんと記憶しているかだ。そして、もっと重要なのはそれを思い出せるかどうかということだ。

筆者は自分の父の介護経験から「こころは若返る」という思いを強く持ったそうで、若返るためには「5年前、10年前の自分ならば、今の状況をどう乗り切るか」を考えることが重要だという。重要なのは、「時代が変わった」「しょうがない」と諦めるのではなく、常に過去の自分なら目の前の事象にどう対処したかを考えることなのだ。さらに「若いはずの脳を自分は十分に活用できていない」と気づくことが大切だという。

また、本書の多くの「脳トレ」は記憶力や判断力を高めることができるというが、効果はそれだけではない。記憶力や注意力、判断力を高めることにより、「人間関係」を良くし、相手との関係をより良いものにするという。これこそが「脳トレ」の真の効果なのだ。

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