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介護の本書評「review-kaigo」

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第35回 老親介護とお金

自分で考える介護の心得と、介護のお金、教えます!

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老親介護とお金 (アスキー新書 77)
太田 差惠子

内容

「介護」と聞くと「どれだけ大変か」を考えるよりも、「どれだけお金がかかるか」を先に考える人の方が多いという。でも、介護費用は「いくらかかるか」ではなく「いくらかけるか」だという。介護に必要なのは「戦略」と語る筆者が、介護にまつわるお金の部分を的確に指南してくれる。

書評

介護とは家族の一大事だ。しかも、「生命・健康・自分」や「お金・財産」など、他の大切な物も根こそぎ巻き込まれてしまう可能性がある。だから人々は介護を人生のリスクだと考えているのだろう、と筆者は語る。さらには、その「介護=リスク」という思いが、介護を感情論で語り、美談をそこら中にあふれさせてしまう原因なのだ、と。

だからこそ、合理的に考える部分はできるだけ合理的に考えねばならない。チームを組み、情報を集め、ビジョンを練り、資金用途をプランニング、時間を調整しながら、時々軌道修正する。そう、介護には「戦略」が必要なのだと。

この書では戦略を構成する各ステップの行動指針が詳細に解説されている。これらを参考にして介護を少しでもポジティブに行うことが、介護の時間を今後の自分自身の成長に生かせるかどうかの分岐点のひとつなのだと感じた。

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