知ってトクするお金の話

高額医療・高額介護合算制度

「高額介護サービス費」「高額療養費」の不足を補う。

「高額医療・高額介護合算制度」とは、同じ世帯で医療保険サービスと、介護保険サービスの両方を利用している場合、「高額介護サービス費」「高額療養費」に加えて、さらなる支給を受けることができるという制度です。

対象となるのは、要介護または要支援の認定を受けており、医療保険サービスと介護保険サービスの両方を利用している人。自己負担額は、同一世帯で合算となります。

ただ、同一世帯であっても、夫が後期高齢者医療保険、妻が国民保険など、違う保険制度になる場合は別々に合算することになります。年の差が開いている夫婦の場合は合算できないことが多いので気をつけましょう。

合算可能かどうかの早見表

夫の年齢
後期高齢者医療保険国民健康保険
75歳以上70~74歳70歳未満
妻の年齢後期高齢者医療保険75歳以上普通に合算して良い。保険制度が違うため、同一世帯の夫婦でも合算できない。保険制度が違うため、同一世帯の夫婦でも合算できない。
国民健康保険70~74歳保険制度が違うため、同一世帯の夫婦でも合算できない。普通に合算して良い。(1)まずは70歳~74歳の方に係る自己負担の合算額に、70歳~74歳の区分の自己負担限度額が適用され(70歳~74歳の方について、医療と介護の両方の負担が生じている場合に限る)、(2)(1)のなお残る負担額と、70歳未満の者に係る自己負担の合算額とを合算した額に、70歳未満の区分の自己負担限度額が適用され、(1)と(2)で算出した額の合計額がその世帯の支給額となる。
70歳未満保険制度が違うため、同一世帯の夫婦でも合算できない。(1)まずは70歳~74歳の方に係る自己負担の合算額に、70歳~74歳の区分の自己負担限度額が適用され(70歳~74歳の方について、医療と介護の両方の負担が生じている場合に限る)、(2)(1)のなお残る負担額と、70歳未満の者に係る自己負担の合算額とを合算した額に、70歳未満の区分の自己負担限度額が適用され、(1)と(2)で算出した額の合計額がその世帯の支給額となる。普通に合算して良い。

 

世帯の区分によって支給額が異なる。

高額医療・高額介護合算制度は、市区町村民税の課税状況などによる世帯の区分と世帯の年齢によって支給額が異なります。

世帯の区分と自己負担額の上限額(月額)は、下記の表の通りです。

表の中に記載している「課税年金」とは、課税の対象となる年金のことで、国民年金、厚生年金、共済年金などが該当します。障害年金や遺族年金は非課税になので、課税年金には入りません。

医療と介護の自己負担合算後の限度額(年額)

世帯の区分内容利用者負担上限額
75歳以上
の世帯
70~74歳
の世帯
70歳未満
の世帯
低所得者I世帯全員が市区町村民税非課税で、合計所得金額と課税年金額の合計が年額80万円以下の人19万円 ※134万円
低所得者II世帯全員が市区町村民税非課税31万円34万円
一般年収156~370万円
標準報酬月額が26万円以下、または課税所得145万円以下
56万円60万円
年収約370~770万円
標準報酬月額が28~50万円、または 課税所得145万円以上
67万円
年収約770~1160万円
標準報酬月額が53~79万円 または 課税所得380万円以上
141万円
年収約1160万円~
標準報酬月額が83万円以上 または 課税所得690万円以上
212万円

※1……同一世帯に介護サービス利用者が複数いる場合は31万円

意外なほど大きな支給額。

それでは、高額医療・高額介護合算制度を利用するとどれぐらいの支給額があるのでしょうか。実際に例を挙げて確認してみましょう。

まずは、ともに75歳以上の夫婦で、区分は「一般(市区町村民税課税世帯)」、夫が介護サービス、妻が医療サービスを受けている場合を見てみます。

それぞれが1年を通して各サービスをフルに利用した場合、高額介護サービス費と高額療養費の支給を受けただけだと、自己負担額は1,018,800円となります。しかし、高額医療・高額介護合算制度を利用すると、自己負担額は560,000円に。約46万円が支給されます。

高齢者夫婦がともに75歳以上、 一般(市区町村民税課税世帯)、夫が介護サービス、妻が医療サービスを受けている場合


次に、ともに75歳以上の夫婦で、区分は「低所得者(市区町村民税非課税世帯)」、夫が介護サービス、妻が医療サービスを受けている場合を見てみましょう。

それぞれが1年を通して各サービスをフルに利用した場合、高額介護サービス費と高額療養費の支給を受けると、自己負担額は590,400円となります。さらに、高額医療・高額介護合算制度を利用すると、自己負担額は310,000円に。約28万円が支給されます。

高齢者夫婦がともに75歳以上、低所得者(市区町村民税非課税世帯)、夫が介護サービス、妻が医療サービスを受けている場合


手続きは、医療保険の窓口へ。

高額医療・高額介護合算制度の申請は、加入している医療保険の窓口に行います。国民健康保険および都道府県の後期高齢者医療制度の場合は市区町村の保険課、社会保険などの場合は各健康保険組合などに「高額医療・高額介護合算制度を申請したい」と申し出て、渡された申請届けに必要事項を記入して提出しましょう。

申請にあたっては、次のものを用意しましょう。医療保険の窓口によっては、下記以外の書類が必要な場合もあるので、詳しくはそれぞれの窓口にご確認ください。

  • 印鑑
  • 医療保険被保険者証
  • 介護保険被保険者証
  • 介護保険の自己負担額証明書(国民健康保険および都道府県の後期高齢者医療制度以外の場合のみ。市区町村の介護保険課で交付が受けられます)
  • 通帳など振込先口座の確認できるもの

申請期限は、基準日(7月31日)の翌日から2年間です。ただし、死亡の場合は、死亡日が基準日となり、申請期限はその翌日から2年間となります。

介護保険負担限度額の認定については、こちらへ。

関連サイト

  • おやろぐ
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