|
|
|
【評】とにかく老人ケアに携わって20年の筆者の文章が面白く、世話を受ける老人たちが生き生きと描かれている。人間は、年老いたり身体が動かなくなっても、さらには自分自身の記憶がおぼつかなくなっても、人間としての尊厳、プライドを持って生きているのだということを文章を通じて実感した。 「社会的使命なんて考えずに、楽しいからやっている、と言えるような仕事をやっていこう」という筆者の言葉や介護体験には、老いる前に老いを内包した生き方を考えさせてくれた介護の世界に対する愛着が感じられる。また、その愛着の向こうには新しい介護の方法や老人論の「原石」が散りばめられている。 あくまでも「私的エッセイ」としながら、数々の介護体験やケアに対する考え方、ノウハウを惜しげもなく本書に記した筆者。彼のような人に支えられながら、介護の現場は技術的にもメンタル的にも進歩していくのだと感じた。 | ||
【内容】自分の「老い」とうまくつきあえるか。筆者は、自分の未来の姿である老人と楽しくつきあえる人は、きっと老いることを楽しむことができるだろう、と語る。 そんなうまく行くはずない、と思う人はぜひ読んで欲しい。20年以上、ケアの現場で老人に関わってきた筆者が、そのヒントを本書に綴っているから……。 |
>第8回「介護タブー集」へ。
>介護の本書評「review-kaigo」トップへ。
>「読む」トップへ。